TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 活躍する消費生活アドバイザー > 清水さん インタビュー記事1

活躍する消費生活アドバイザー

清水栄助さん

お客様対応の専用電話を引くところからスタートしました

清水栄助さん(消費生活アドバイザー22期)
八木アンテナ株式会社 品質保証部 お客様相談センター センター長

1983年、八木アンテナ株式会社入社。電子回路技術者として設計に従事した後、製品企画および技術支援を約10年間担当。放送局向け送信設備の技術営業として全国各地を飛び回る。2001年に相談窓口業務支援の担当となり、2005年よりお客様相談センター センター長として相談窓口の総括にあたっている。

住宅の屋根によくのっている、魚の骨のような形のアンテナが「八木アンテナ」ですよね。

清水 そうです。当社の創業者・八木秀次博士が電波の指向性に着目し、1926(大正15)年に発明しました。学術的には「八木・宇田アンテナ」といいますが、一般には八木アンテナと呼ばれて、世界中で使われています。しかし、既に特許は切れているので、他社製の八木アンテナについてお客様からお問い合わせをいただくこともあります。アメリカの製品だったこともありますよ。基本構造は同じですので、わかる範囲でお答えしています。

アンテナは専門業者が設置することが多い気がしますが。

清水 お問合せの6割ぐらいが消費者の方からです。もちろん、量販店様やアンテナ設置業者様からのお問合せもあります。専門メーカーですので、「わかりません」と言うのは許されないと考えています。家の設備の絵が描けるくらい、お客様から配線や部品の形状の様子などをトコトン聞き出し、具体的に丁寧にお話するようにしています。

 よくお問合せいただく事項については、Q&Aの資料を作成しています。お客様センターだけではお答えできない場合はいったん電話を切り、関係部署に確認して折り返しお電話をします。

 相談で多いのは、購入前ですと、「いま、テレビが映らない。アンテナを買えば映りますか」「ときどきテレビの映りが悪くなる。どういう解決方法がありますか」といったところでしょうか。昨年ですと、地デジへの切替えがあり、「切り替える前にどんなことをすればいいですか」という内容が多かったですね。

 来年1月ごろに東京タワーから東京スカイツリーにテレビ局の送信場所が変わるので、もうすぐ「アンテナをどうすればいいですか」というお問合せが増えるかなと思っています。

アンテナ全般の相談センターのようですね。

清水 当センターには個別の商品ではない、電波に関する全般的なお問合せもよく来ます。そのため、技術力のあるスタッフを配置し、お客様対応のスキルアップの研修も定期的に行っています。

 問題が解決することで、お客様に喜んでいただけるわけです。顧客満足の一環だと思ってます。

お客様対応の仕組みを改革されたとか。

清水 以前、当社でお客様対応にあたるのはカスタマーインフォメーションセンターという名称で、そこに私は2001年に配属されました。しかし当時は、専用の電話番号もなく、総務部から転送されてくる電話を受けて、回答できる技術担当者に指示を出すといった業務が大半でした。それでは、問合せの電話をかけてこられたお客様は、用件を総務部の受付で話し、カスタマーインフォメーションセンターで話し、さらに技術担当者に話し、と計3回も同じことを話さなければなりません。そこで、専用電話を1本引き、直接相談を受けられるようにしました。

 最初のころは、お客様のデータベースもなく、ただメモ書きしながら対応していました。そこから、専用の書式の用紙を作り、専用の電話交換機を設置し、さらにコンピュータシステムも導入し、2005年には名称もお客様相談センターに変更しました。電話回線は、現在3本になり、私も含めて3人で対応しています。また私のポリシーで、全部のカタログやパンフレットに、お客様相談センターの電話番号と受付時間を目立つように大きく載せるようにしました。

 お客様相談センターの職務は、相談業務以外にホームページのFAQなどのコンテンツ作成や、カタログ・取扱説明書の製品表示にかかわること、お客様からご指摘いただいた使い勝手にかかわることの関係部署へのフィードバック、それから社外に出るようなニュースリリースのチェックなど、幅広いです。

▲TOP