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活躍する消費生活アドバイザー

宮下 貴美子さん

資格者のつながりから適格消費者団体でも活動。やりがいを感じました

宮下 貴美子さん(消費生活アドバイザー10期)
株式会社消費科学研究所 大丸札幌店消費生活相談コーナー コンサルタント

2004〜2009年、北海道経済産業局消費生活相談室に勤務。2010年より現職。2008〜2012年秋まで適格消費者団体NPO法人 消費者支援ネット北海道の情報グループ検討委員。
趣味は、デパ地下スイーツめぐり。「新しいものを見つけると、つい購入してしまいます」。

消費科学研究所について、簡単にご説明いただけますか。

宮下 1927(昭和2)年に大丸百貨店に設置された、染色試験室、衛生試験室からスタートし、1986年に株式会社消費科学研究所として独立した会社です。

 この研究所は繊維グループ、雑貨グループ、食品グループに分かれ、それぞれ専門の試験員が商品の品質試験などを行っています。
 おもに、大丸松坂屋百貨店で販売する商品が品質的に問題がないか、規格・基準をクリアしているかをさまざまな方法で確認しています。
 また、表示の点検指導なども行っています。

 さらに、これまで当百貨店に寄せられた苦情や品質に対するご意見などのデータベースをもとに、グループ会社だけでなく他社からの品質試験や品質クレームの調査、研修会やセミナーも承っています。

昭和初期から商品テストをされていたんですね。

宮下 はい。少し宣伝のようになりますけれども、まだJIS規格がなかった1934年に、研究所では大丸実用標準規格を策定して、大丸では規格に合わない商品は販売しないという方針をつくり、消費者対応部門の業務をいちはやく実施しました。
 繊維関係の試験では大丸法がJISの試験方法として採用され、現在も使われているんですよ。

宮下さんのご担当は?

宮下 消費生活相談コーナーで、大丸松坂屋が販売した商品の品質に関するお客様からの苦情や相談の対応と解決にあたっています。この担当者を当社ではコンサルタントと呼んでいます。この相談コーナーは、大丸松坂屋の主要10店舗に設置されています。

 相談は、相談コーナーに直接お客様がお見えになって承る場合のほか、売場を経由して入る場合もあります。
 対応としては、まず使用状況や使用回数などをできるだけ詳しくお聞きします。

 それから、商品をよく調べます。お客様がご指摘されているのはどのようなことか、またご指摘部分だけではなく、全体的にどのような状態かなど、あの手この手で確認します。
 拡大鏡やブラックライトを用いて詳しく観察したり、場合によってはにおいをかいだり、光の角度を変えて見たりします。

 そのうえで、商品に問題があるのか、商品の特性上いたしかたのない範囲なのか、もしくはお客様のお取扱いの問題なのかを判断していきます。
 もちろん、相談コーナーだけでは判断できないものも多く、その場合は研究所の専門の試験員に確認試験や観察を行ってもらい、判断しています。
 その後、修理が可能なのか、返金などが必要なのかなど、解決の道を探していきます。

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