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資格取得の取組み-事例10

知識取得による自覚が、
社内におけるお客様相談室の役割をこれまで以上に高めています!

王子ネピア株式会社
ネピアお客様相談室の皆さま

 王子ネピア(株)は「やわらかハート」のスローガンのもと、家庭紙ブランド「nepia」を展開する生活消費財カンパニー。「生活・環境・社会」の3つの品質を追求し、日常生活に密接なティシュ、トイレットロール、紙おむつなど、暮らしに欠かすことのできない製品を消費者に届けている。「ネピアお客様相談室」は全国のお客様からの声を電話やメールで受け付け、社内に連携している社長直轄の組織。

ネピアお客様相談室の役割

 お客様相談室は、子供用おむつの販売開始をきっかけにお問合せを受付ける組織として設置されました。現在は、小さな疑問から商品選びのポイントまで当社商品全般に関するお問合せにお答えしています。またお客様からの声を共有化するため、お客様から頂く声をすべて社内に発信し、品質保証部門とコミュニケーションを取りながら商品の開発や改良およびサービス向上に活かしています。

お客様だけでなく、社内の他組織に対してもプロフェッショナルでありたい

 現在のメンバーは、営業部門やシステム部門など様々な経験を経て当室所属になっています。これは、社内の組織を理解したうえでお客様の声をどこにどのように連携すればよいのかが判断できる等、自ずと強みになります。一方で、相談室は会社の顔と言う窓口であり、お客様のお気持ちを受け止めながら対応しなくてはなりません。より円滑にお客様対応ができることがクローズアップされがちな面もあり、相談室として、お客様の声を商品サービスに活かすための機能や役割を果たすためには、私たち自身のスキルをより高めてプロフェッショナルな組織でありたいと感じていました。そこで管理職を含め4名同時にCAP資格試験にチャレンジすることにしました。
 自主的に資格取得に取り組んでいることを社長に伝えたところ、会社で費用の一部負担をと取り計らってくれました。そこからは全員合格に向け、更に学習のスイッチが入りました。

それぞれの変化が組織の土台にある

 CAPの学習を通じて、メンバーからは「異動してきたばかりで目の前のことにばかりとらわれていた時期でしたが自信につながりました」「社会的意義や背景、法律を体系的に学ぶことにより相談室の役割が明確になりました」などの声があがっています。
 以前は、消費生活センターとのやり取りの際にはこちら側の落ち度を指摘されているような気持ちになることがあったり、法律などを調べ確認しようとしても中々読み解けず、消費生活アドバイザー有資格者に相談したりすることもありましたが、自分たちで調べる力も向上してきました。
 また、日々のニュースの捉え方にも変化があるように思います。例えば、企業の行政処分を知った際には要因は何か、何故気づけなかったかと、改めて自らの業務に問題はないのだろうかと問いかけるようになりました。

メールマガジンやテキストを活用して知識をブラッシュアップ

 月に一度、配信されてくるメルマガの「キャリアアップコーナー」や「ブラッシュアップ知識」は必ず読み、その内容をメンバー間で話題にしたりしています。また日々のお客様対応の中で課題となったこと等に対して、テキストの関連部分を開きお隣同士で確認しあったりもします。
 マーケティング部門から商品に関連する確認や意見が求められる際には、「誤解を受けるような商品説明になっていないか」「改善点には根拠があるのか」「ここには打消し表示が必要なのではないか」等、CAPで学んだ知識を踏まえて進言します。
 日々の相談室ではお客様の声を受け、マニュアルに基づいた管理・分析するシステマティックな業務が主となりますが、資格取得後の少しずつの学習の積み重ねや自覚が「お客様から声を受けとめ、その声を商品・サービスに活かす」という相談室の役割を明確にすることにつながっていくと考えています。

お客様の日常に寄り添いつつ、環境を守る企業に

 お客様の声のなかで時に、同商品であっても「今までの使用感と違う」「何か変わったのか」等のお問合せを受けることがあります。自然が育む木が原材料となりますので、その違いなどから同商品であっても違いを感じることがあるようです。最終的には廃棄されるものとは言え、基本的に消費者の肌に日々触れるものであり、心地のよさ、機能性といった使用感を追及しやさしい暮らしづくりに役立ちたいと考えています。
 現在、王子グループではサステナブル経営に力を入れています。地球規模の課題である気候変動や海洋プラスチックごみ汚染などの問題解決に寄与するため、原材料である木を育み持続可能な社会へ貢献する企業として引き続き取り組んでいきたいと思います。

〈取材:2022年8月4日〉

  • < DATA >
  • ・CAP資格登録者数
  • 4人(2022年7月末時点)


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