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資格取得の取組み-事例05

お客様対応の改革を進める第一歩として、CAPを品質保証部の推奨資格にしました。

株式会社良品計画
品質保証部の皆様(写真右から)
執行役員 品質保証部長 山本直幸さん
比毛直美さん
田上彩朱香さん
品質保証部 お客様相談室 課長 赤峰貴子さん(消費生活アドバイザー14期)

品質保証部として、お客様対応専門員(CAP)の資格取得を進められた理由をお聞かせください。

山本 社会の情報化が急速に進むなど、お客様の消費環境が変わってきていることから、専門スキルを身に着けたうえでのお客様対応にしたいと考えていました。部内の人材育成方針について検討するミーティングでCAPを紹介し、今より一歩進んだ対応ができるようになる非常によい資格と思い、資格取得を推進することにしました。
 お客様のお話を丁寧にうかがうだけでなく、「こうですから…」と論拠を示してお話するための知識が得られるからです。

 この9月に組織改正がありまして、それまで別の部とされていた品質保証部とお客様相談室が品質保証部として1つにまとめられ、50人ほどの大所帯になりました。もちろん、これまでもお客様相談室に寄せられたお声に関して、商品の品質や問題については品質保証部がキャッチアップして改善をしたり、問題箇所を発見し対応するという循環ができていましたが、それがいっそうスピードアップされます。
 品質保証部にもお客様視点を学んでほしいですし、逆にお客様相談室には商品についての説明を品質保証部任せにせず、法制度や商品知識を理解したうえでお客様にお話をしてもらいたい。
 たとえば、当社は家電も販売していますが、家電は事故につながりやすい要素も含みますし、技術的な説明が難しい面もあります。顧客対応のメンバーが、品質保証部のメンバーに事前検査の結果などの説明を受け、知識を得ることで、自信をもって、落ち着いて対応すれば、更に状況を的確お客様にお伝えすることができます。

執行役員の山本さんが率先して受験されましたが、きっかけはどのようなことでしたか。

山本 私が推奨をしているわけですから、「まずは、自分が取得しなくてはならないかな」と。まとまった勉強時間は取れないので、昼休みに会社のあるサンシャインシティの広場でテキストを広げ、通しで3回くらい熟読しました。

 実は、私がお客様対応部門の責任者になったのは、昨年(2019年)なのです。それまでは中国事業の総経理(ジェネラルマネージャー)として中国販社の責任者をしておりました。日本に戻ったばかりでしたが、着任後にお客様相談室の業務の様子を見ていると、室内では、お客様に寄り添うというスローガンを元にお客様に納得いただけるまで残業することもあるなど、過剰な応対に膨大な時間を費やしておりました。
 そこで、入電分析なども行い、時間を短くしても問題がないという結果を得ていましたので午後9時までとしていた電話相談対応時間を5時半までとしました。
 各種改善を進め、2019年上期には組織活性度調査にてES(職員満足度)も昨年に対し20点近く上がりました。また、HP上でのFAQに取り組んできた結果、「いいね!」のマークが10ポイントアップし70%台になり、CSも向上しました。

 CAP資格試験は、他の部署から来た私のような人間がこうした取組みのベースになる知識を習得するのに、本当に重要な資格だと思います。
 また、リーズナブルな時間・費用でお客様対応部門の基本が勉強できるところも、非常によいところだと思います。

赤峰 CAP受験を免除されていた消費生活コンサルタント資格保持者のベテランのメンバーが「自分のために復習をしたいので」とCAPを受験し、高得点で合格しました。加えて、執行役員の山本さんも合格したことで、ほかのメンバーも「受験してみよう」というマインドになりました

テキストのご感想などをうかがえましたら。

山本 消費者問題の体系的な話から法律知識までが、コンパクトにまとまっていて非常にわかりやすい。当部には若いメンバーもいますし、キャリアを積んだメンバーもいるのですけれど、どの人にも違和感がなく、気軽に勉強してもらえると思いました。

赤峰 CAPのテキストは、コンパクトで、しかも知りたい法令がたっぷり書いてあるので、「これなら…」という感じで、みんな受験に前向きになってくれたと思います。

今年、一気に15人が合格されました。部内で変化を感じられたことなどは?

赤峰 「お客様が強い要求をされたときに、法律を学んでいるので落ち着いて対応ができるようになりました」と、相談室のメンバーから言われました。
 それまでは、「寄り添うことがいちばん」という価値観を持ちつつも、どこまで対応すべきかわからなくて不安を持っていた部分がクリアになったそうです。
 今回の合格者のなかには、「学んだことが後輩の指導にすごく役立っています」と言っている人もいますので、非常によかったと思っています。

 この秋のCAPの受験予定者は、マネージメントに携わっているメンバーが多くいます。より広い範囲にわたって判断する業務ですので、取得の効果はもっと出やすいと思っています。

 また、当社では今年から専門スキルを持った人材を正社員として採用する専門本社員制度が新たに導入され、お客様相談室では5人が合格しました。お客様対応にプライドを持ち、「どうすればお客様に気持ち良くお買い物をしていただけるか」「商品やサービスに対してお客様がご不満に思っていることを解決するために何をすればいいのか」を考え、他部門と連携していける人材が対象です。その制度の必須資格にCAPを据えました。

山本 改革の歩みを止めず、今は、お客様相談室でお客様のちょっとした不満を改善できるようなスキルアップに赤峰を中心に取り組んでもらっています。
 「お客様の声」を改善につなげる「声ミーティング」にプラスアルファし、商品については商品部の部門長と、各部の代表とやりとりをしながら改善を進めていくサイクルにしました。品質保証部発の改善のサイクルをさらに強固なものにしていきたいです。

〈取材:2020年10月6日〉

  • < DATA >
  • ・取組み開始時
  • 2019年9月
  • ・CAP資格登録者数
  • 14人(2020年11月現在の合格者数は15人)
  • ・サポート等
  • 教材費・受験料 無料(初回)


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