TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 資格活用への取組み > 2015年度「トヨタ消費生活アドバイザーの会」総会(2015年4月16日開催)における講演より抄録4

資格活用への取組み

●消費者関連の取組み
 当社の消費者関連の取組みは、次の3本柱からなります。

  • ①お客様の声を経営に活かす。
  • ②消費者目線でサービスを自律的に向上させる。
  • ③消費者行政・関連団体等との連携。

 それぞれについて、少し具体的にお話したいと思います。

①お客様の声を経営に活かす
 「お客様の声を業務改善に活かし、PDCAサイクルを回していきましょう」という取組みです。
 生命保険は目に見えない商品ですから、お客様の声をサービスに活かすといっても、伝わりづらい面があります。
 そこで、お客様の声を活かした改善取組み事例集『お客様の声白書』を作成しました。こうした社外発信も強化していきたいと考えています。

日本生命保険相互会社『お客様の声白書』

②消費者目線でサービスを自律的に向上させる
 受動的にお客様の声を受けるだけではなくて、能動的にお客様の声を収集し、サービス向上につなげる取組みです。
 たとえば、以下のような会議体があります。

  • お客様モニター会議…消費者関連の有識者の方などから、当社の取組みや経営についてご意見をいただく。
  • 帳票審査社外アドバイザー会議…お客様の目にふれるパンフレットやさまざまな書類を、一般消費者の視点で、社外の消費生活アドバイザーの方や消費生活相談員の方に見ていただく。

 また、自らのお客様対応力、消費者対応力を向上させることで、会社としてさらなるサービス向上につなげることにも取り組んでいます。
 消費生活アドバイザーの推進は、ここに位置づけられています。

 社外の会議体の開催は回数に制限があるため、機動的に見てもらいたいときは会議にかけられません。そこで、社内の消費生活アドバイザーにチェックしてもらう仕組みをつくりました。
 たとえば、「一般消費者の視点で、このパンフレットを見てもらいたい」と事務局に依頼があったとします。
 事務局は、これを社内の消費生活アドバイザーに一斉送信します。業務時間外のボランティア活動ですが、約2割の返信があり、消費者目線をサービス向上に活かしています。

 こういった連絡は、社内のイントラネット上にある「消費生活アドバイザーのホームページ」でも情報発信しています。ここには、受験者向けの情報と有資格者向けの情報の2つが盛り込まれています。

 受験者向けの情報は、まず受験対策講座です。NACSにご協力いただいて、東京と大阪でガイダンスを行っています。
 今年からは、産業能率大学にご協力いただいて、オンデマンドで番組配信できる社内システムを使ったガイダンス番組を作ることにしています。これにより、東京・大阪以外の受験者に向けて受験情報を伝えられるようになります。

 いまちょうど当社では、消費生活アドバイザーの受験エントリー期間中(エントリーは5月末まで)、本日(4月16日)までに180名ぐらいが手を挙げています。「おおーっ」という声が上がりましたが、昨年はエントリー期間終了時点で500名が手を挙げたんですね。しかし実際に受験したのは、約300名でした。
 受験率を上げるために、この資格の魅力を伝えたり、資格取得して何があるか、といった先の世界を見せていくことが、事務局としての課題になっています。

 有資格者向けには、先ほど申し上げたお客様向けのパンフレットや書類の確認依頼のほか、知識のブラッシュアップのための情報を提供しています。
 内容は、社外の方をお呼びした消費者関連のセミナーや事務局からのメルマガ発信です。メルマガには、全国のいろいろな部署で活躍している消費生活アドバイザーを紹介するような記事の掲載も始めています。

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