TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 資格活用への取組み > 2015年度「トヨタ消費生活アドバイザーの会」総会(2015年4月16日開催)における講演より抄録3

資格活用への取組み

■日本生命保険相互会社
昨年度の消費生活アドバイザー試験合格者75名。その背景と取組み内容

梶原 織梨江さん

梶原 織梨江さん
(消費生活アドバイザー31期)

お客様サービス部消費者室課長

●会社概要
 当社は1889(明治22)年に創立され、平成25年度末の保有契約高171兆8,959億円、平成25年度の新契約高は9兆7,095億円となっています。
 支社を全国110箇所ほど展開していまして、従業員数は約70,000名、そのうち50,000名ほどが営業職員、それ以外が内務職員です。

 私が所属しているお客様サービス部消費者室は、消費者行政や消費者関連団体の渉外窓口、消費生活アドバイザーの受験支援、そして有資格者の活性化を主な業務としています。

●有資格者の役員からの声かけもあり、合格者が約3倍に
 消費生活アドバイザーの有資格者在籍数は、現在326名です。昨年度は過去最多の75名の消費生活アドバイザー合格者を出しました。
 「何をやったんですか。すごいですね」と、とても多くの問合せがあるので、少し社内の雰囲気をお伝えしたいと思います。

 昨年度の合格発表のときには、社内のイントラネットのトップページに合格者75名の顔写真を掲載しました。
 これはインパクトがあり、「どんなに、すごい資格なんですか」という問合せが事務局のほうに入ってきました。
 恥ずかしながら、社内での消費生活アドバイザー資格の認知度がまだまだで、「消費生活アドバイザーって、あの顔写真が出る資格ですよね」といった状態です。

 有資格者のなかには役員が3名いまして、昨年度は2名が合格しています。15年ほど前に消費生活アドバイザー資格を取得した役員からは、受験前には激励の「がんばれ!」、合格した人には「合格おめでとう」、残念だった人には「来年チャレンジしよう」といった手書きのメッセージもいただきました。

 やはり、数を増やすためにはトップダウンの受験勧奨は効果的だと思いますが、それだけですと、この試験は範囲が広いので、途中で脱落する人も結構出てしまいます。資格を取得した先に何があるかを受験者が未消化のまま学習を持続するのは、なかなか難しいと思います。

 有資格者の役員からの激励文は、「受けなさい」といった内容ではなく、ご自身がこの学習を通して得たもの、仕事上このように役に立っているという体験談です。
 役員のこうした生のメッセージは、事務局の声かけよりも説得力があります。

 また昨年度、販売部門や事務部門の役員や部長が出席する会議で、消費生活アドバイザー資格の推進について説明しました。
 「消費生活アドバイザーを増やすことが目的ではなく、会社として消費者関連の取組みを推進していくことが大切です。その一つがこの消費生活アドバイザーへの取組みです」
といった内容ですが、社内の理解を得る努力も必要だと思っています。

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