TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 資格活用への取組み > 2015年度「トヨタ消費生活アドバイザーの会」総会(2015年4月16日開催)における講演より抄録2

資格活用への取組み

●合格者を増やすために
 資格取得推進の取組み概要は、次のようになっています。

  • 1.CS本部長名で全事業場長に受験者の推薦を要請
    同時にイントラネットでチャレンジャーを募集
  • 2.資格取得社内研修会を開催。
    講師…13名。社内の消費生活アドバイザーが担当(ボランティア)
    費用…会議室代やコピー代等をCS本部と受講者の所属事業場で負担
  • 3.産業能率大学の通信教育受講を推奨(個人負担)
  • 4.直前チャレンジ通信の発行などのサポート活動

 資格取得推進の年間スケジュールは次のとおりです。

  • ・4〜6月…月1回ずつ、1次試験対策の研修会を実施。
    基本的には土曜日の午前9時〜午後5時まで、みっちり研修します。
  • ・7月…試験対策「時事問題」を事務局でまとめ、メール発信。
  • ・8月…NACS(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会)にご協力いただき、模擬試験を実施。
  • ・9月…メールマガジン「直前チャレンジ通信」(11回)を発信。
  • ・10月…2次試験対策研修会を実施。
    小論文と模擬面接試験を体験してもらいます。
  • ・2月…合格者一覧をイントラネットに掲載。
    所属事業場責任者に合格を知らせ、祝福等を依頼。職場での資格の存在感も高めてもらっています。

 社内研修会では、講師の手づくりテキストを使っています。また、社内のテレビ会議システムを利用し、東京・大阪・福岡を中継し、参加しやすい環境整備を図っています。

パナソニック社内研修会の様子

●有資格者の活性化
 もう一つ、私どもが今後、軸足を置き進めたいのが、有資格者の活性化です。

 当社には、おかげ様で約400名の消費生活アドバイザーが在籍しているわけですが、活動がまだまだ種火に終わっています。消費者志向を全社に広げているとは、胸を張って言えない状況です。なんとか、それを盛んに燃える火にしていきたい。

 これまで、そうした取組みがなかったわけではありません。1988年に消費生活アドバイザーが100名を超えたのを機に「全松下消費生活アドバイザー決起大会」を開催。講演と体験交流を行いました。2003年と2004年には「全松下消費生活アドバイザー会議」を開催し、講演と社内の消費生活アドバイザーの活動報告を行っています。

 現在、大きな活動として継続しているのが、「消費者月間記念シンポジウム」です。2007年度にスタートしました。
 昨年度は弁護士の先生に、「消費者の声をどう生かすか」というテーマで、事故対応の大切さをお話いただきました。

 このシンポジウムには、消費生活アドバイザーはもちろん、CS部門の責任者のみならず、経営トップ層にも参加をお願いしています。消費者志向を根付かせる取組みの一つと位置付けています。
 職場のトップ層が上から消費者志向の風を吹きおろし、下からは消費生活アドバイザーが風を起こすことで、企業全体に消費者志向の風を吹き渡らせたいということです。

 さらに、社内のイントラネットに消費生活アドバイザーを対象としたホームページを作り、いろいろな情報提供をしています。
 取組みの中心は、自主勉強会です。
 これは1995年から続いています。終業後に集まって、勉強会や有識者の講演、他社訪問などを行ってきました。有資格者の横の連携やレベルアップ、知識のブラッシュアップを図ることができます。
 現在年4回ほど開催しています。

 自主勉強会は、個々の消費生活アドバイザーがぽっぽと燃やしている種火を大きくするキーですので、活動費用を補助し充実させたい。それがひいては、後輩の育成にもつながると思っています。

▲TOP