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活躍する消費生活アドバイザー

この6月にNACS九州支部長に就任されました。

 消費生活アドバイザー試験に合格したときは赤ちゃんを産んだばかりで、核家族で郡部に住んでいましたから、実は、5年間はNACSに入会しませんでした。
 県のくらしのモニターになり、近所のスーパーで計量したり価格調査したりしていて、「近所のお肉屋さんは常に安売り、これって二重価格では?」などと県庁に書き送ったレポートが、県の消費生活専門相談員をしていた先輩アドバイザーの目にとまり、「NACSに入ることを強く勧めます」と何度も勧誘していただき、佐賀分科会で活動するようになりました。

 長く九州全域で一匹狼的なプレーヤーとして活動してきましたが、行政でさまざまな審議や審査や評価をする役目も増えてきて、「後進をもっと育成しなければ」と強く思うようになりました。決してリーダーの器ではない私ですが、社会に価値創造するチームづくりに貢献したいと考えるようになり、支部長をお引き受けすることにしました。

 九州支部には素晴らしい才能をもった方が多くいらっしゃり、163名の会員のなかには、もっとスポットライトが当たるべき人、活躍の場を広げられる人がたくさんいると思っています。九州支部はそんな多様な人たちの、自己研鑽と成長の場、仲間を見つける場。学び合い、議論し、気づきや勇気をもらったりする場でありたい。人生100年時代を豊かに、コロナ後の社会形成に貢献しながら生きる、そのための基地にしていただくため、目下発足したばかりの新運営チームで連日侃々諤々(かんかんがくがく)、寝不足になりながら基盤固めの最中です。

 そもそも私が消費生活アドバイザーになったのは、一人の消費者市民としてよい社会づくりをしたかったからですが、今の私のベースにあるのは、自分が育ってきた家庭や地域、自然環境です。父母や祖母の消費行動、学校でお世話になった先生方の教育、大地や生き物たち…現在もあらゆる場面で感謝と共に思い起こします。
 その時代から社会は、そして消費者は進化してきたのだろうかと考えると、私も含め人間はそれほど賢くなく、またなかなか進化もしないものだと感じます。その現実を認めるところから一歩を踏み出し、課題やビジョンを共有し合える仲間とつながって、足元でできることを、時に大胆なチャレンジもしながら、ハチドリの一滴のように積み重ねていきたいと考えています。

(取材:2020年6月30日)
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