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活躍する消費生活アドバイザー

会の発足記念の講演会では、城戸さんが「滋賀県民の食生活にかかわる消費特性」についての研究成果を発表されましたね。

城戸 総務省の家計調査データをもとに、滋賀県民はどのようなものを好むのか。肉類か魚類か。魚類のなかではどういったものを好むのか、といったことについて発表させてもらいました。

 正確には大津市民ということになるのですが、

  1. 米の消費量の減少が全国平均よりは小さい
  2. 牛肉を筆頭に肉類・乳製品が好き
  3. 魚はカレイ、タイ、シラス干しはよく食べるが、マグロ、アジなどは平均よりかなり少ない
  4. 砂糖、塩、みそなどの調味料の使用量が少ない(薄味好み)
  5. アルコール類の消費は種類にかかわらず押しなべて全国平均以下

などの事実が浮かび上がってきました。
 同時に、勤労世帯の可処分所得が、リーマンショック以降、他府県と比べて落ち込みが大きいこともわかりました。

滋賀県は、環境意識の高い方が多い県ではないでしょうか。

西澤 研究会の活動を始めてから、資料や報道によく目が行くようになり、自分の住んでいる滋賀県は環境対策の進んでいる地域だと再認識しました。

 環境についてもっと勉強し、外部にも私たちが情報発信する機会をもちたいと個人的には思っています。

 活動しているうちに、「こういうことをすべきなんだ」ということが出てきそうなので、そういったことを今後の活動に展開できたらいいなあと思っています。

 消費生活アドバイザー資格の勉強をしたときから考えていますが、ゴミの問題は避けて通れないテーマですね。

城戸 滋賀県が環境に敏感になった原点は、びわ湖の水だと思います。
 びわ湖は滋賀県の約1/6を占め、淡路島よりやや広い面積です。びわ湖には固有種の魚類も多く、滋賀県民にとって象徴的存在です。

 そのびわ湖も、かつては高度成長時代の負の産物として湖水が汚染されました。また、燐を含む家庭用洗剤の排水が富栄養化をもたらしました。

 これらに対して、びわ湖の水環境を保全・回復する取組みが広く県民の力も得て推進され、今日に至っています。

 もちろん、きれいなびわ湖を知る人からはまだまだでしょう。

 最近はブルーギル、ブラックバスなどの外来種問題もあります。それにやはり大きいのは、びわ湖は京阪神1,400万人の水がめであることです。

 2011年の原発事故を契機に、もしびわ湖の水が原発事故で汚染されたら、といった視点からもいろいろな議論があります。

 私たちの研究会のテーマとしてはずせない問題ですが、オリジナルで、かつNACSでしかできないことを勉強、研究するとなると、具体的テーマ設定、知力・技術面でなかなか簡単ではないな、というのが実感です。

西澤 NACSは、企業、行政、消費者の橋渡し役として活動する中立的な組織ですね。そこに気を付けて行動しなくてはいけないと感じています。

今後の抱負は?

城戸 活動スタイルを確立したいです。
 活動のなかで次の活動の課題が見えてくるようなことになればよいと思っています。
 それから、会員数を2桁にしたいです。
 滋賀県に住んでいなくても、大歓迎ですよ。

西澤 「どんなことを求められているのか」というところから講座開催を行いたいというのが、私の今年の目標です。
(取材:2014年1月25日)

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