TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 活躍する消費生活アドバイザー > 福田さん インタビュー記事2

活躍する消費生活アドバイザー

鳥取県消費者教育推進地域協議会の委員もされていました。

福田 はい。昨年度まで3期6年間、消費者教育推進地域協議会の委員を務めました。
 この協議会は、県内の消費者教育の総合的、体系的かつ効率的推進に関する事項や、消費者教育推進計画の作成・変更に関する事項を調査審議するため、年1〜2回開催されています。
 消費生活相談員の立場で、消費者教育をどう推進していくのか考えさせていただき、意見を伝えてきました。私が、小・中・高といった学校での授業、高齢者向けの講座なども担当した経験が、活かされたと思います。
 この委員になり、ふだんの業務では経験できないことや新たな出会いもありました。県がエシカル消費に取り組み始めた頃、全国的に活躍されている著名な方々にお会いして、お話をお聞きすることもできました。

2021(令和3)年度消費者支援功労者表彰「ベスト消費者サポーター章」を受章されました。

福田 長年、相談員業務に従事したことを認めていただき、感謝しています。子ども達の成長とともに相談員としての経験を積ませていただきました。
 相談員は、相談業務の経験を踏まえて、啓発を行うことも必要です。消費者講座は若年者から高齢者まで、主催者の要望をお聞きして参加型になるよう組み立てています。一緒に考え印象に残るよう、クイズや寸劇、カルタをしたり、啓発グッズを作成したりすることもあります。講座は楽しく学べる方がよいので、何かよい方法や情報はないかと常に模索しています。

では、消費生活アドバイザー資格について。資格を取得されたきっかけは?

福田 消費生活相談員として就職した時、消費生活専門相談員の資格を最初に取得しましたが、「消費生活の関連資格でもう少し幅広く学びたい、視野を広げたい」と思い、消費生活アドバイザーの資格も取得しました。
 当時、仕事や子育てをしながらの勉強は大変だったように思います。小論文が2本もあり、苦労しました。それだけに、合格した時は達成感がありました。

 消費生活アドバイザーは、相談員だけでなくさまざまな職種の方と交流できるので視野が広がり、刺激を受けています。
 (公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)での活動やオンライン研修会で知識を得ることもでき、仕事にも役立っています。

NACS鳥取分科会(「鳥取県の会」)代表もされていますね。

福田 支部との連絡や「鳥取県の会」の活動の調整役です。
 「鳥取県の会」の会員は10人と少ないですが、年に1度、アイデアを出し合って、研修会やふだんできないことを経験しようと見学や体験会に参加しています。
 去年は「地元の伝統工芸品を知ろう!」と、エシカル消費を学ぶことにつながる御朱印帳づくりを体験しました。和紙すきや天然色素の染めも体験して、工芸品を身近に感じることができました。
 これまで、ガイド付き森林浴や酒蔵見学、そば打ち体験、地域散策など、さまざまなことを行ってきました。

NACSエシカル消費啓発リーダー養成プロジェクトにも参加されています。どのような活動ですか。

福田 「エシカル消費啓発リーダー養成プロジェクト」は、エシカル消費の普及、啓発に資する人材育成のプロジェクトです。
 NACSでは、消費者教育を重点課題の一つとしてさまざまな活動を展開しています。このプロジェクトは2021年に東日本支部で発足し昨年から全国展開、全国7支部21人が、エシカルに関する勉強会や事例収集、教材作成、出前講座などに取り組んでいます。メンバーが講師としての知識やスキルを習得し、エシカル消費を各支部で推進する体制づくりを行っています。
 私は、消費者庁教材活用アレンジグループで活動しています。まず、消費者庁作成の教材をどのように活用し展開していくのかを学びました。それらをヒントに、児童クラブで、1年生から6年生までの42人に対して講座を行いました。カカオを運ぶ少年の人形の紹介から始め、エシカルビンゴ、動画視聴、グループワークと盛りだくさんでしたが、おおよそ予定通りに進行できました。1年生からも「面白かった」と言う声があり、ホッとしました。現在、グループでは副教材のカルタ作成に取り組んでいます。

今後行いたい活動などは?

福田 「エシカル消費啓発リーダー養成プロジェクト」でたくさんの情報やヒントをいただいているので、支部への伝達が必要と思っています。
 また、近い将来、若い世代にバトンを渡せるよう、資格取得者が増えるような手立ても考えていきたいと思っています。

(取材:2023年10月23日)
< 終 >

▲TOP