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資格活用への取組み

■最近のご意見の特徴

 イズミヤは、消費生活にもっとも身近なスーパーという業態であり、マスコミを賑わす事件や出来事に影響を受けるところが大きい。今年3月、内閣府が消費者問題で関心のある分野について発表した世論調査の結果では、「食品の安全性」81.7%、「商品やサービスの偽装表示」66.8%が、上位を占めている。

 したがって、食品の安全性や食品に関する不正事件がマスコミで取り上げられるたびに、お客様の問合せ件数がはね上がる。
 「購入商品は、事件とは何も関連はありません」と言葉を尽くして説明しても、なかなか信用してもらえず、対応時間が長くなることもまれではない。

 記憶に新しいアクリフーズ冷凍食品の農薬混入事件は、2008年の中国製冷凍ギョウザ事件を担当者に思い起こさせた。

 2008年は、事故米転用、産地偽装、工場地下水汚染問題など、食品の安全性を揺るがす事件が頻発し、商品について受信した問合せは前年度比146.8%にも及んだ。

 今回のアクリフーズの事件では、同社主導で自主回収が行われたが、PB商品の1つが回収対象であったため、イズミヤの店頭でも回収を実施した。

 回収対象ではなくても、離乳食であったり、「子どもが食べたので心配」と、冷凍北海道産カボチャやミックスベジタブルなどへの問合せも数件あった。
 安全・安心な食品を提供、販売することがどれだけ重要であるか改めて思い知らされたという。

■エコロジー推進担当とは

 イズミヤは、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001を2001年に本社で、2002年に関東営業部で認証取得している。その推進担当として採用されたのがエコロジー推進担当の藤間寿美さんと中村智恵美さんである。

 同社は、コンサルタントの手を借りず、ISO14001認証を自前で取得。その推進にあたって、ある程度、環境についての知識がある人材が欲しいということで、消費生活アドバイザーが選択されたという。

 中村さん、藤間さんは、(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会(NACS)の西日本支部のメーリングリストで募集を知り応募、採用され、入社後にISO14001の審査機関で1週間ほど勉強し、その関連資格も取得した。

エコロジー推進担当の業務は、ISO14001の認証取得にかかわる事務局業務と、環境方針に基づいた取組みの提案やサポートである。
 小売業であるイズミヤは、店舗をまとめる本社機能として環境取組みや啓発をさまざまな形で行っている。

 たとえば、小学生に「エコロジーなぞなぞぶっく」を使って環境取組みを伝えることや「マイバッグ持参運動」の推進、「CO2削減」「店頭での資源回収リサイクル」、後方での廃棄物削減のための「ごみ計量器」の導入など、コミニュケーションを中心とした活動や、省エネ・省資源・廃棄物の減量を店舗の営業活動に連動させる活動に取り組んでいる。

マイバッグ持参率の推移

マイバッグ持参率の推移〜イズミヤ全店平均値〜

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