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資格活用への取組み

お客さまの声をC-VOICEシステムにより全社で共有、顧客満足度の向上を図る

大阪ガス株式会社お客さま部サービス企画チーム

ガスの製造・供給・販売を主事業とし、まもなく設立110周年を迎える大阪ガス株式会社。お客さまの数は近畿地方2府4県の約714万戸に及び(2014年3月末現在)、近年は、電力や海外エネルギー、情報ソリューションなども含めた「総合エネルギー事業者」として事業の拡大を図っている。同社お客さま部サービス企画チームのお話をうかがうことができた。

■データベース「C-VOICE」の活用

 大阪ガスでは、お客さまセンターへの電話やインターネット受付システムを通じて寄せられたお客さまの声を全社で共有するデータベースシステム「C-VOICE」(シーボイス)を構築している。「C」は、「Customer=お客さま」を意味する。

http://www.osakagas.co.jp/company/efforts/cs/index.html
C-VOICE活用のイメージ

 コールセンターである「お客さまセンター」はさまざまな問合せやサービスの申込みにワンストップで対応しており、年間約360万件の声が寄せられる。
 このうち、お客さまの苦情やご意見、おほめの言葉などがC-VOICEに入る。「○月○日に引っ越してくるので、○日に開栓してください」といったような、その場で解決する問合せは、C-VOICEには含まれない。

 お客さま部サービス企画チーム楠井祐子マネジャーは
「お客さまセンターで電話を受けた担当者が、ご意見か苦情かといった分類をしたうえでC-VOICEに入力し、登録しています。その後、お客さま部が分類の確認を行っています」と説明する。

 個別対応が必要な急ぎの苦情は、その起因部署である関係部署に送られるとともに、経営幹部へも同日中に連絡がいくようになっている。

 販売時のトラブルであれば販売を担当している部署に連絡する。パートナー会社であるサービスショップが起因である場合は、その店舗に事実を確認し、店舗担当者が大阪ガスとしてお客さまのもとに説明にうかがうよう手配する。お客さまの声への対応には、大阪・南部・北東・兵庫・京滋などといったリビング事業部の各エリアの営業所のメンバーがあたっている。

 さらに、多くいただいたご意見・苦情を分析し、仕組みとして改善できないかを検討する。

 インターネット受付システムを通じて寄せられるお客さまの声は、現在年間約40万件とまだ少なく、そのなかからC-VOICEに入ってくるのは数十件という。ネット受付は日本語が話せないお客さまが英語で問い合わせるような場合が多く、コミュニケーションツールとして使われるケースが多い。

 手紙での問い合わせや営業所の窓口を訪れたお客さまからの声も、数は少ないが寄せられている。

 これらを合わせてC-VOICEには年間5,500~6,000件、月約500件がデータ登録されるという。

 C-VOICEには全社員がアクセスできるが、閲覧できる範囲には制限が設けられている。全部閲覧できるのは経営幹部と事務局に限られ、一般社員は所属部署の情報のみとされ、これも各社員のIDにより厳しく管理されているそうである。
 問題解決にあたる担当部署には、アラームサインが表示され、解決が促されるようになっている。

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