消費者としての意見を言える人材が、多様な場で活躍する社会になってきました
奥原 早苗さん(消費生活アドバイザー23期)
(一財)日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)認定個人情報団体事務局 グループリーダ
TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 活躍する消費生活アドバイザー > 奥原さん インタビュー記事1
消費者としての意見を言える人材が、多様な場で活躍する社会になってきました
奥原 早苗さん(消費生活アドバイザー23期)
(一財)日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)認定個人情報団体事務局 グループリーダ
現在のお仕事について、簡単にご説明願います。
奥原 (一財)日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の認定個人情報保護団体事務局に所属し、グループリーダとして勤務しています。2017年より個人情報の適切な取扱いに関する有識者検討会や、越境データの認証制度の審査員、ISOの国内審議委員等でJIPDECより委嘱を受け、消費者の立場で活動させていただいていたのですが、2020年にこちらで働くことになりました。
JIPDECは、1967年に設立され「情報の取扱に配慮しその活用を推進する、公平性・透明性の高い公益的視点に立って仕事を進める団体」として、50年を超える歴史があります。おもな事業は、プライバシーマーク制度の運用ですが、そのほか安心・安全な電子情報利活用の促進を目的とした調査・研究や、情報政策の産学官のハブとして省庁や企業、自治体の方々と共に、データ時代の発展に資するさまざまな活動を行っています。
私は、個人情報保護法に基づき認定個人情報保護団体が担う業務に従事し、おもに対象事業者の苦情処理、漏えい等の事案が発生した場合の対応・助言のほか、情報発信として個人情報保護関連のセミナー等の企画・運営を行っています。
認定個人情報保護団体制度は、民間の自主的な取組みを促し、分野ごとにより高い水準で個人情報の取扱いを行うことを目的としたものです。対象事業者とは、個々の団体が個人情報の取扱いについて策定した「指針」を遵守することに同意した事業者のことです。事業分野に応じて、複数の認定個人情報保護団体に所属することもできます。
そのほか、個人情報の適切な取扱いを目的としたデータの利活用や匿名加工情報等について、対象事業者の相談に応じています。
現在は、2022年4月に全面施行となる令和2年改正個人情報保護法に準じた「個人情報保護指針」の改定や法改正後の対応準備に忙しくしております。
民間企業の社外アドバイザーもされているのですね。
奥原 はい。消費者に、より良い商品やサービスを提供することを目的として、社外アドバイザーとの意見交換会や講評会を経営に取り入れていらっしゃる企業は多く、生活消費財関連や飲食、金融業界、情報通信、サービス業と多岐にわたります。
私は現在、複数の事業者に、適切な情報の取扱いにおける消費者リスクの回避等の視点から、年に数回、検討会や講評会の場で提言・アドバイス等をさせていただいています。また高齢化する契約者へ契約内容をわかりやすくお伝えする方法などの助言も行っています。
玉川大学の講師でもいらっしゃいます。
奥原 「消費生活科学」という講座で、秋学期15回(2単位)を担当しています。
消費生活アドバイザー資格取得時に学ぶ内容に準じた幅広い内容で構成していまして、資格取得のサポートも講義目的の1つとしています。
前任者の後任として、お声がけいただいたのがきっかけです。消費生活アドバイザー資格を活かした長年の活動実績や、さまざまな学校での消費者教育、大学院を修了していたことなどがご縁につながったのではと思います。