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活躍する消費生活アドバイザー

代表になられた経緯についてお話いただけますか。また、ご苦労されていることは?

片山 以前、高松でも、生協の事業として「暮らしの助け合いの会」というものがありましたが、あまり広がりませんでした。本当に必要とされている活動とはどんなものなのだろうと考えるうち、生活協同組合しまねが、有償の助け合いシステムの「おたがいさま」という活動をスタートし、地域に根付いてきていることを知りました。そちらに教えていただきにうかがった人たちのなかで「高松でも作りたいね」というグループができ、「おたがいさま高松」を設立することになったのです。
 私は、「暮らしの助け合いの会」の活動にかかわっていた経験もあったので、代表という役割をいただくことになりました。

 対外的な場面には代表として出ていくのですけれど、とりわけ責任が重いわけではありません。メンバーみんなが平等なんです。チラシ作成はこの人、料理の研修にはこの人といったように、メンバーそれぞれの得意分野を活かして活動しています。
 おたがいさま高松のモットーは、「困ったことがあったら、一人で抱えないで、みんなで助け合おう」ですから、代表ということでの苦労はないですね。

では、消費生活アドバイザー資格について。まず、取得のきっかけは?

片山 知り合いから声をかけられ、地方消費者行政活性化基金をもとに開催された消費生活アドバイザー養成講座に参加したことです。それまでこの資格について、まったく知りませんでした。

 第1次試験では環境分野は得意だったものの、法律分野は最初、苦手意識がありました。でも、勉強するうちに「あっそうか。こういうことだったんだ」と面白くなってきました。

 勉強は、夕食後は何時間するとか決め、学生時代を思い出して受験勉強のように取り組みました。

消費生活アドバイザー資格が役に立っていることがありましたら。

片山 おたがいさま高松の活動でも役に立っていますよ。応援者さんやコーディネーターに対して、消費生活アドバイザーの視点でのさまざまな情報をお知らせすることができます。
 高齢者の方にお話する機会がよくありますが、公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会(NACS)で得られる、悪徳商法などについての情報が役立っています。高齢の利用者さんの家に応援者さんがうかがった際に、送り付け商法の商品を見つけ、被害防止につながることもあります。

 NACSでは四国部会の自主研究会「くらしの研究会」に所属し、関西支部が発行したブックレット『今日からあなたも消費者市民〜暮らしをよくする12のヒント〜』で「地域で見守る、助け合う」の章を執筆しました。

 昨年、消費者ネットワーク香川という団体ができましたので、そちらのほうにも消費生活アドバイザーとして参加させていただいています。消費生活センターなどの依頼で出前講座の講師を務めることもあります。

 消費生活アドバイザー資格は、一市民として、また主婦としても、多分野の知っておくべき情報がたくさん得られますので、自分の生活に役立つのはもちろんなのですが、自分が誰かの役に立てることをどんどんやっていきたいと思っています。

これから受験される方へのメッセージを。

片山 消費生活アドバイザー資格取得の勉強をしているとき、「がんばった先には誰も出会ったことのない自分がいる」と、よく思っていました。「その自分に会いたいなあ」と、机に向かいました。
 皆さんもぜひ、「がんばった先の誰も知らない自分」に出会ってください。

(取材:2016年1月23日)
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