ところで、花崎さんはファイナンシャルプランナーの上級資格CFPもお持ちです。かなり難しい試験のようですが。
花崎 実は私は、11年前、この職場に契約社員として入社しました。1年ごとの契約更新だったので、正社員で働ける道を考え、「資格を取得するといいかな」と考えました。
資格取得の学校で「1回で資格を取りたいのだったら、AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)を取得するといいですよ」と言われました。
勉強し、半年後にAFPの資格を取ったところ、正社員への登用が決まりました。そのとき「私は新卒の社員より20年遅れて入社したのだから、目線を高く持たなければ…」と考え、CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)にチャレンジすることにしました。
CFP試験は6科目あるので2年計画、1年で3科目の取得を目指し、合格しました。
CFPは、社内でも大変推奨されている資格の一つです。ちょうど、その頃から、窓口でもお客さまに合わせたコンサルティング力が求められるようになりました。そこで、私に白羽の矢が立ち、業務リーダーの役割を与えられたと思っています。
その後、消費生活アドバイザー資格も取得されました。きっかけは?
花崎 業務リーダーになるにあたって、東京で集合研修がありました。グループ討議の中で、消費生活アドバイザーの資格をお持ちの先輩業務リーダーが「窓口でお客さまのコンサルティングをするのだったら、持っていたほうがいいですよ」と話していました。
その数週間後に、社内メールで「消費生活アドバイザー試験を受けませんか」という案内が来たので、「受けてみようかな」と思いました。とりあえず手を上げてみたという感じです。
とはいえ、最初はどうやって勉強したらよいのか、よくわかりませんでした。会社から提供された予想問題集などをやってみても、全然わかりません。書店に行っても、参考となる本が見当たりません。
当時、高校生だった長女の家庭科や社会科の教科書を借りて読んでみたら、消費生活アドバイザー試験の内容が出てるのですね。
「私たちが学生だった頃に習ってなかったようなことを今の学生たちは習っているのだな」というのも発見でした。今どきの子どもたちは、きちんと消費者教育を受けていることに驚きました。
そのうち、『暮らしの豆知識』(国民生活センター)でかなり調べられることがわかりました。テキストがないので行き当たりばったり、「わからない。…これは、この資料で調べよう」といった勉強でした。
2次試験の論文は、さらに困りました。CFP 試験と比べて、消費生活アドバイザー試験の難しいところです。自分なりにキーワードを決め、書けるテーマをいくつか準備しました。
内容をしっかり理解していないと小論文は書けません。「あれっ?」と思ったことはすぐに調べました。
「あれっ? と思ったら調べる」。これを行うだけでも、いろいろなお客さまに対応する能力がつきますので、後輩にはぜひやってもらいたいと思っています。
生命保険のご相談窓口には、いろいろなお客さまがご来店されます。さまざまな内容に対応できるよう、各方面に敏感にアンテナを張っておく必要があります。
こういう勉強の仕方が身についたのが一番の収穫だったと思います。
またこの資格は、やはり自分の意識の中でプラスになる面が多いと思います。名刺にも書かせていただき、お客さまに信頼していただけるというメリットもあります。
名刺を差し出しますと、皆さん、カタカナの「アドバイザー」にパッと目が行くみたいですね。

職場の仲間たちといっしょに
(取材:2014年11月28日)
< 終 >