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活躍する消費生活アドバイザー

相談者と弁護士との橋渡し役をすることも?

中村 法律相談は開催日が決まっていて、必ず事前予約が必要です。しかも、1人1回30分。法律相談の予約のお手伝いをするときに、この30分という短い時間を有意義な相談にできるように、相談内容の整理や質問方法などを伝えることがあります。
 弁護士の無料相談に同席することはありませんが、相談者は弁護士の前ではとても緊張されていると思います。そうしたときでも、困っていることをきちんと伝えて、アドバイスをしっかり受け取れるようにお話しています。
 たとえば、債務整理の相談なら、借り入れに関する資料をあるだけ持ってくることなど、相続での相談なら、親族の関係がわかるように家系図を書いて持ってくることなどを伝えています。

ところで、消費生活アドバイザー資格を取得されたきっかけは?

中村 周南市消費生活センターに相談員として勤務していた2009年に消費生活専門相談員資格を取得しました。消費生活センターの先輩相談員のなかには消費生活専門相談員と消費生活アドバイザー、両方の資格をもっておられる方がいることも聞いていました。その後、幅広い知識が得られると思い、2011年に消費生活アドバイザー資格を取得しました。

 試験勉強には産業能率大学の通信教育を利用しました。第2次試験の面接では、緊張された相談者の気持ちが体験できたと思うほど大変な試験だったという印象が残っています。

 資格取得の勉強を通して、相談者目線だけに偏らず、相談内容を聴きながら、トラブルの原因を広い角度から考えることができるようになったと思います。
 業者側の説明不足や消費者側の確認不足がどこで起きてしまったのか。わからないことに気づかないから、トラブルになってしまったのではないのか、勝手に当然と判断してしまったことを、直接相手には伝えられていないのではないか、などといったことにも目を向けるようになりました。

NACS中国支部の「消費者教育お助け研究会」でも活動されていますね。

中村 はい。昨年は、「森林バイオマスによるエネルギーの地産・地消に向けて」の学習会を開催しました。山口県の森林は県土面積の72%を占めています。化石燃料の代替としての木材チップ利用のための産学公連携による技術開発や実験のお話を聴くことができました。
 前年度の徳山動物園「ゾウ導入770日の軌跡」では、人気者だったサバンナゾウが2012年に急死後、「ゾウさんプロジェクト」によりスリランカゾウ2頭が導入されるまでの裏話をうかがうことができました。

 直接消費者教育に関係する分野だけではなく、消費者教育に必要な知識を深めたり、自分たちの目で見ることによって考えたりするための活動をしています。
 そのほかにも、山口県内でのNACSの活動として、且R口茶業、中国電力竃井火力発電所、衛星通信施設「KDDIパラボラ館」、自然薯の栽培潟~ライエfarm、マツダ竃h府工場など、山口県内の工場等の見学をさせていただき、山口県内のものづくりの素晴らしさを実感し、専門的な知識を得ています。

今後の抱負などを。

中村 法テラスを利用する方にとって必要な、より解決に役立つ情報をお伝えできるように、地方公共団体の相談窓口などとの連携に必要な業務内容なども理解していきたいです。

(取材:2020年1月10日)
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