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活躍する消費生活アドバイザー

口座の不正利用は、発生後すぐにわかるのですか。

岡本 ほとんどリアルタイムで検知される事案もあります。

 具体的に説明を申し上げるのはセキュリティ上難しいですけれども、不正に利用されている口座は、やはり動きになんらかの特徴があるのですね。当社のシステムは、そうした動きが見られると、直ちに警告が出るようになっています。

 不正行為の受け取り口座は、入金されると、すぐにお金が引き出されるので、気がついたときには、ほとんど残高がない状態になってしまいます。
 ですから、不正な入金があった時にタイミングよく取引制限をしないと、被害に遭われた方を救済できないことになります。スピードが勝負です。

 私どもが、ほぼリアルタイムで検知していることで、残高が引き出されずに「振り込め詐欺救済法」に基づいてお客様へ返金できる場合も多くあり、警察からたくさん表彰状もいただいておりまして、成果をあげていると思います。

振り込め詐欺は、年々巧妙になってきているように感じられます。

岡本 銀行のシステム部門と反社会的な勢力とのいたちごっこですね。銀行が新システムを開発すると、また新たな手法の詐欺が出てくる。銀行は、次々と新システムを開発しなければいけなくなっています。

 消費者の方も、ぜひ、ご自分の預金は自らも守る、という意識をもっていただきたいと思います。
 それは、ご自分のためだけではなく、ご預金が流出すると、反社会的勢力の資金になってしまうからです。

 まずは、ウイルス対策のソフトウェアを入れてきちんと更新し、パスワードの管理にご注意をいただきたいと思います。

ジャパンネット銀行では、取引のセキュリティ対策にトークンを使ってますね。

岡本 はい。2006年より、当銀行に口座をお開きになったすべての方にトークンをお配りし、そのトークンがなければ、日常のお取引ができないような仕組みになっています。
 最近は、トークンを導入している銀行もございますが、早い時期からすべてのお客様にお配りしている点では、ちょっと先を行っているかなと思います。

ジャパンネット銀行の「トークン」

 お客様へのいろいろなアンケート調査などでも、ジャパンネット銀行のセキュリティは、たいへん高い評価をいただいています。
 どれだけ安心してご利用いただけるかは、決済機能を提供する銀行として、いちばん大切なところだと思っています。

新しいサービスも、積極的に導入されているようですね。

岡本 24時間即時決済に加え、この秋から、システムのメンテナンスに伴うサービス停止時間が実質的にゼロになる予定です。従来は、どの銀行も定期的にメンテナンスのためにシステムを停止しています。
 顧客情報などを管理するサーバーを増設し、常時稼働させられる体制となります。これによって急な振込や深夜帯の証券取引にも対応できるようになり、ますますお客様の利便性に寄与することができると考えています。

 またこの1月、ヤフーショッピングに出店されている事業者の方へのご融資を開始しました。
 出店をされていて、一定の基準を満たされている法人・個人事業者の方には担保、保証、決算書を頂戴せずにご融資申し上げるという商品です。小規模の事業者にとって、かなり使いやすい商品かと思います。
 出店されている事業者の方のサポートともなり、ECマーケットに優良な店舗がたくさん増えていくことのお役に立てればと思います。

 使いやすく、優良な店舗が広がっていくことのお役に立つ。
 こうしたことも、銀行の役割のひとつと考えています。

担保なし、保証なし、決算書なし、の融資とは、すごいですね。

岡本 金額の上限はありますけれども。ネットビジネスはタイミングが大切ですから、速さが大事です。

 たとえば、ある商品がテレビ番組で取り上げられると、ヤフーショッピングでも一気にニーズが高まります。それを扱っている業者の方は注文が増えますから、タイムリーに仕入れをしなくてはいけない。しかし、通常は銀行に新規で融資を申し込まれても審査に何週間かかかってしまいます。それでは、商機を逃してしまいかねません。

 そういうとき、スピーディにご融資ができるシステムは企業の方にとっては使いやすいと思います。
 またこれは、欲しい商品が入手しやすくなるという点から、消費者の方々のメリットにも通じるのではないでしょうか。

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