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活躍する消費生活アドバイザー

ところで、坂倉さんが消費生活アドバイザー資格を取得したきっかけは?

坂倉 前の職場が健康食品販売会社の通信販売部だったんです。テレビショッピングや新聞広告などで、お客様からご注文のお電話をいただくのですが、お客様に代金の督促状を出したり、催促の電話をかけたりすることがありました。返品やクーリングオフも含め、消費者関連法を勉強しなければ、と思うようになりました。いろいろ調べたら、消費生活アドバイザーという資格がそれにぴったりのようで、「幅広い意味で勉強になるかな」と思ったのがきっかけです。

 勉強は大変でしたね。産業能率大学の通信教育を自費で申し込み、朝早く出社して会議室で1時間ぐらい勉強。日曜日には喫茶店に詰めて集中して勉強しました。やはり産業能率大学が実施している直前対策講座を受け、試験のイメージがつかめたことが合格につながったような気がします。

資格が役に立ったことはありますか。

坂倉 いっぱいありますよ。

 一つ目は、勉強したこと自体ですね。普段の仕事ではまったく知る機会のなかった生活知識や消費者関連法を勉強することができました。こういった知識が得られたことで、視野が広くなったように思います。

 二つ目は、実際の仕事で、より消費者視点に立てるようになった気がすることです。

 三つ目は、消費生活アドバイザー仲間との交流ができたことです。NACS(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)で異業種の仲間と交流することができ、ネットワークや活動が広がりました。月1 回の消費者対応勉強会では、そうした仲間と学び合い、よい刺激を受けていまして、勉強後のキリンビールがいっそうおいしいです。(笑)

お客様対応にあたっている人たちへのメッセージを。

坂倉 流通の方々を通じて商品がお客様のもとに届けられるので、ビールメーカーでもじかにお客様と接する機会はそんなにないんですね。お客様センターは、直接お客様の声がうかがえる貴重な部署だと思います。

 また、非常に醍醐味のある職場だと思います。お客様の声を経営に活かすことは、お客様相談部門が主体的に動かないとできません。お客様の満足度が向上することで企業の発展があるはずです。

 お客様相談部門について、ベールに包まれているように感じている人が多いと思います。私も、お客様センターに来るまではそうでした。しかし実際は、お叱りよりも「ありがとう」と言ってくださるお客様のほうが多いんですよ。「こんな商品を出してくれてありがとう」「説明よくわかったよ」と。その「ありがとう」を励みにできる部署なんです。

 お客様のお申し出をしっかりお聴きしたうえで、お客様に寄り添った対応、情報提供をする。そうしたお客様と楽しくスイングするような対応ができ、お客様センターが人気部署になることが私の目標になっています。

 ビールって、悲しいときも楽しいときもそばにあるものですよね。ラベルの向こうにいろいろな人の生活シーンがあります。そこで少しでも役立てていただければうれしいですし、そのご支援ができたときに、「ありがとう」と言っていただけるのかなと思っています。(取材:2012年6月12日)

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