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資格活用への取組み

お客様対応や環境マネジメント対応に消費生活アドバイザーを積極的に活用

イズミヤ株式会社 総務統括部パブリック担当 / エコロジー推進担当

イズミヤ株式会社は1921(大正10)年創業、衣料品、食料品、電器、レジャー用品、日用雑貨等の総合小売業を関西地方を中心として93店舗で展開している(2014年2月末現在)。ちなみに、社名は聖書の「ヤコブの泉」よりの命名である。
地域に密着した「企業市民」を目指す同社では、お客様対応および環境マネジメント対応の担当として消費生活アドバイザーを積極的に活用している。

■お客様に満足していただく取組み

 「お客様に満足して頂くことを唯一の使命と心得、品質、値段にお客様の身になって研究努力しなければならない」。
 イズミヤ創業者の言葉である。
 大正、昭和、そして平成と、時代が変わっても、お客様に満足していただきたいとする基本姿勢は変わらない。いわば、創業時より、お客様視点を第一としてきたといえよう。

 その組織的な取組みの第一歩は、1971年、消費者担当部門を置き、お客様直通の電話を設けたことに始まる。

 直通電話は、その後、電話料金を気にせずに話ができるフリーダイヤルに代わる。さらにインターネットの普及に伴い、ホームページお問合せフォームを開設した。また店舗には、全店に投書箱「お客様の声ボックス」を置いて、お客様の声を受け止め、ご意見・ご要望に対応している。

 総務統括部パブリック担当に所属する消費生活アドバイザーは3名で、お客様対応の窓口専任担当者として勤務。
 ここで、フリーダイヤル、電子メール、本部への電話や手紙、店舗からの相談、消費生活センターからの問合せなど、投書箱を除くお客様対応のすべてを担当している。
 イズミヤが古くから消費生活アドバイザーを採用しているのは、お客様視点でお客様の声を企業活動に反映し、お客様の満足を得ようとする基本方針に消費生活アドバイザーの役割が一致したからである。
 経済産業省が、1990(平成2)年に創設した消費者志向優良企業表彰制度で、イズミヤは平成9年度第8回の消費者志向優良企業として表彰を受けている。

 消費生活アドバイザーが担当する窓口には、年間約5,000件のお客様の声が集約される。
 2007年からは、お客様に応対した担当者が入力し、登録した受信カードを社内全部署で閲覧・検索できるシステムを導入し、情報共有が可能となった。

 受信カードには、お問合せやご不満、ご要望など、さまざまなお客様の声が蓄積されている。
 それを消費生活アドバイザーの視点で、週報や半期・年間報告としてまとめ、改善や要注意の事例、今後の課題を提言することも、重要な業務の一つである。

イズミヤ社会・環境レポート2013

2012年度の「ご意見うけたまわり係」および「お客様の声ボックス」の
受信状況(『イズミヤ社会・環境レポート2013』より)

 さらに、社内で行われる、PB(プライベートブランド)商品の開発会議や店舗責任者、新人社員研修等の会議に出席し、消費生活アドバイザーの視点で日頃のお客様の声を伝えることも業務の一つとしている。
 その場で「ただちに改善」とはいかないまでも、繰返し発言することで改善や取組みが行われる。
 それは、パブリック担当にとって嬉しいことであり、また業務の励みにもなっている。

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