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活躍する消費生活アドバイザー

今後、支部として取り組みたい活動テーマなどは?

大西 一番考えるのは、声なき会員の方々への対応です。年会費を払っている会員の方々に、満足してもらえているのかが大いに気になります。情報発信や行政等との連携に積極的に取り組み、活動の見える化に力を入れているのですが、「支部活動に参加されない方々に満足してもらえているのかな」と思うことがあります。
 一方で、運営委員にはするべきことが多く、大変だと思っています。そのため、時間と役割の配分に配慮し、活動しやすい環境を整えることを意識しています。

 今年5月に、仙台市消費生活センターと共催で消費者月間の事業として講演会とポスター展を開催しました。これは、センターにNACSの会員が勤務しており、NACSが取り組んでいる高齢者向けのICTリテラシー啓発事業を紹介したことが、ちょうどセンターが取り組みたいテーマと合致したことから、トントン拍子で話が進みました。道が開け実績ができましたので、これから拡大展開を図りたいと考えています。

 個人的には取り組みたいテーマはたくさんあります。現在は「SDGs−食品ロスについて」の自主研究会に力を入れていますが、ライフワークは「製品安全」ですので、今後はその啓発活動にも取り組みたいと思っています。

NPO法人消費者市民ネットとうほくでも理事として活動されています。

大西 消費者市民ネットとうほく(ネットとうほく)は、2017年に適格消費者団体に認定され、消費者から契約や表示における不利益の相談を受け、企業に対し積極的に改善の申し出や差し止め請求を行っています。多くの被害者を出した株式会社防災センターの消火器の訪問販売では、差し止め請求訴訟を行っています。
 NACSはネットとうほくの団体会員になっています。私は理事として、NACSが依頼された消費生活センターの相談員やサポーターを対象とした出前講座の講師として出向いたときに、ネットとうほくの活動を紹介し、情報の提供をお願いしています。

「人生100年時代」の活動を考えている方へのメッセージなどを。

大西 大きく、3つアドバイスをします。
 「そろそろ定年…」と思いはじめたら、退職後のイメージを描き、活動できる場づくりをすること。仕事で培ってきた知識・経験を社会に還元できるよう準備していくことですね。
 私自身は、NACSという場をまず作り、会社で培ってきた知識や経験を活かしています。
 そして、好奇心を失わないこと。外に向けて関心をもち、常に新しい情報を求め学びつづけることです。
 最後は、自分をわきまえること、あまりあつかましく前に出ないということですね。縁の下の力持ちとして自分の経験が必要とされるところで力を発揮するとよいのではないでしょうか。

 私自身、仕事に恵まれてきたと思うのですね。
 中小企業から大企業へと成長していく会社で、幅広い商品構成の品質管理を担当し、難しい行政対応や消費者対応を行い、数多くの経験を積むことができました。しかも、大手家電メーカーから来た方々や、昔からのプロパーの方々、現場たたき上げの方々ともいっしょに仕事をしてきました。そして、品質基準の作成、品質の改善、不具合の分析に取り組みました。
 ここで得た知識・経験は私の資産と考えており、社会に還元し貢献していくのが使命と思っています。その実践の場としてNACSで活動していけることに喜びを感じています。
 消費生活アドバイザーとして社会的にも認めてもらえていることは、非常にありがたいですね。

(取材:2021年7月26日)
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