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活躍する消費生活アドバイザー

NACSの消費者志向推進委員会でも、中心的な役割を担っていらっしゃるようですが。

奥原 NACS(公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会)では、消費生活アドバイザー資格取得後18年間にわたり、消費者志向推進委員会に所属しています。2018年からは消費者志向担当の理事として1期務めさせていただき、さまざまな活動を行ってきました。

 この消費者志向推進委員会のおもな活動は、公益事業として実施している消費者志向経営の普及・推進を目的としたシンポジウム「NACS会議」の開催です。時代に即したトピックや消費者関連法の成立・改正等をテーマとし、行政・事業者・消費者の3者の立場でゲストを迎えてお話をうかがいます。
 今年度は、「デジタルプラットフォームと消費者志向経営」というテーマで、「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」(デジプラ法)の概要や、オンラインを利用した通信販売に関する事業者の現状に加え、消費者トラブル等も併せて取り上げる予定です。

(出典)NACS公式サイト「消費者志向経営」

 そのほか、NACSは消費者庁が実施する消費者志向自主宣言制度の推進組織オブザーバであるため、この委員会が参画させていただいています。

 また、消費者志向度を測るNACS独自の「消費者志向マネジメントシステム:COMS(Consumer Oriented Management System Nacs Standard)」を消費者志向経営に役立てていただくことを目的として、事業者からの相談に応じています。

それでは、消費生活アドバイザー資格について。取得されたきっかけは?

奥原 美容関連の事業会社で法務部門とお客様対応部門の責任者をしていたときに、全国のおもな消費生活センターを訪問しました。その際、複数の相談員の方から資格取得を勧められたことがきっかけです。
 それまで「資格」というものに興味のなかった私でしたが、2003年に消費生活専門相談員資格と同時に消費生活アドバイザー資格を取得しました。

勉強でご苦労された点、ためになったことがありましたら。

奥原 出題範囲が広く、通信講座のテキストも複数あるため、数カ月はしっかり勉強の時間を確保する必要がありましたが、業務は終電帰りになるほど夜遅くまで忙しかったので朝しか勉強できず、早起きするのが大変でした(笑)。
 ためになったことは数え切れません。
 消費生活アドバイザーの資格取得のための勉強では、社会の枠組みと社会課題を過去の経緯も含めて歴史的・体系的に捉えられます。時代の流れとともに変化する経済や社会の動きも踏まえた問題意識を常に持ちつづけられるようになったことが、私にとっては財産です。

 また資格取得のための勉強が、社会人になってから学ぶことの楽しさを目覚めさせてくれました。もともと勉強好きでしたが、若い頃の学び不足がずっと気になっていましたので、その熱が冷めないうちに資格取得に関連する社会学の学び直しから始め、大学院は業務に役立つようビジネススクールを選びました。

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