TOP > 消費生活アドバイザー > 資格活用事例 > 活躍する消費生活アドバイザー > 瀬戸さん インタビュー記事3

活躍する消費生活アドバイザー

ホームページの「お問い合わせ」サイトにアイディア等ご提案についてはご遠慮させていただく旨の記載がありました。よく届くのですか。

瀬戸 1年に数件ですが、たとえば「磁石を使ったこんなものを考えつきました」といったご提案をいただくことがあります。
 昨日も1件、長文のお手紙が来ていました。数ある有名企業の中から、どうしてピップを選んでアイディア提案をしてくださるのか、私も不思議です。もしかしたら「ピップは面白い商品を開発する会社だから」と期待してくださるのかもしれないですけど。

ところで、瀬戸さんが消費生活アドバイザー資格を取得したきっかけは?

瀬戸 前職の食品メーカーに勤務していた2000年にお客様相談室の配属になりました。そこに、たまたま定年のご挨拶ということで親会社の室長だった方がいらっしゃいまして、その方が、消費生活アドバイザー資格者でした。着任したばかりの私に「消費生活アドバイザー資格をとりなさい」「はい」。気軽に返事をしたものの、そこでは私も含め、それまで誰もこの資格について知りませんでした。

 受験するまでにも時間がかかり、2006年に無事合格。その会社の消費生活アドバイザー第1号になりました。
 私がこの試験の勉強をしていることを知った、当時の品質保証部の部長さんにも「頑張って…」と言っていただき、合格した時には、おほめの言葉をいただきました。
 その後、後輩も私に続いて資格者となり、結果的にお客様相談室のスタッフ全員が資格者という状況になりました。

 ところが、その会社がB to Bを中心とした企業にM & Aされることになり、お客様対応部門を縮小することが必然となりました。ちょうど親会社の大きなお客様センターに出向していた時でして、寝耳に水の出来事でした。買収された会社に戻ったとしても、縮小された消費者対応部門と何か他の業務を兼務するか、異動してまったく別の業務をするかになるわけです。そこで自分のスキルが活かせるのか、自分のしたいことは何なのかと思案していた時に、たまたま当社とのご縁があり、今に至っています。

資格を取得して役に立ったことや、今後の抱負などを。

瀬戸 知見が広がり、会社の枠を超えていろいろな人と知り合うきっかけができました。NACSに参加して、他社で同じ仕事をしている方や消費者相談をされている行政の方たちと、横のつながりがたくさんでき、情報交換しています。

 若い消費生活アドバイザーは、NACSのような団体に入会する以外にもSNSなどを使って容易に集まり、小規模な単位での情報交換や自己研さんができるかもしれないし、もうしているかもしれないな、と思います。より広く業種・業態を超えて活動できる場が、消費生活アドバイザーをきっかけに増えるように思います。資格取得を目指している人には「試験に受かるだけ」を目的にせず、その先にはさまざまな可能性がひそんでいて、自分の活動範囲や好奇心の幅が広がっていく、というところにまで視点を置いてほしいと思います。

 また広い視野に立って、ピップという会社が事業を発展させるために消費生活アドバイザーである私は、何ができるのだろう。明治から続く100年企業を、またあと100年続けさせるためには、どういった考え方で事業をしていくことが必要なのだろう。そういったことを考えるのに非常によい資格だと思います。
 社内にはまだ、私と今年合格した1名しか資格者がいませんので、まずは消費者対応部門以外の従業員にも、消費生活アドバイザー資格に関心をもってもらえるようにしたいです。

(取材:2017年7月7日)
< 終 >

▲TOP