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活躍する消費生活アドバイザー

大嶋 明子さん

事務局長として適格消費者団体の立ち上げに携わりました

大嶋 明子 さん(消費生活アドバイザー 22期)
適格消費者団体 NPO法人 消費者支援ネット北海道 事務局長

1995年より苫小牧消費者協会副会長、北海道生活協同組合連合会理事を歴任。苫小牧消費者センター相談員等をへて、2010年よりNPO法人消費者支援ネット北海道事務局長。
10年ほど前から苫小牧市から札幌市に約1時間かけて通勤。この時間で情報収集・仕事の段取り・気持ちのリフレッシュをしている。旅行が趣味。非日常の楽しみ方ができるところが気に入っている。

適格消費者団体 消費者支援ネット北海道について、簡単にご説明ください。

大嶋 消費者団体訴訟制度が2007年に導入され、被害を受けた消費者に代わって、直接の被害者ではない消費者団体が事業者の不当な行為をやめさせるように裁判で請求(差止請求)できるようになりました。その行使ができる適格性を備えた消費者団体として、内閣総理大臣の認定を受けた団体が、適格消費者団体です。
 北海道にも適格消費者団体をつくるため、北海道内の大学の先生や弁護士、司法書士、北海道消費者協会、北海道生活協同組合連合会、消費生活アドバイザーが結集して2007年に設立されたのが、消費者支援ネット北海道(以下、ホクネット)です。北海道においては、消費者支援ネット北海道が唯一の適格消費者団体です。

 そもそも私がホクネットの活動をするようになったのは、北海道生活協同組合連合会で「コープ暮らしの相談室」の立ち上げにあたったことがきっかけでした。お世話になった先生方がホクネットの創設に熱心に取り組んでいましたし、相談室も適格消費者団体の設立を視野に入れて活動していました。そのころは、相談室の仕事をしながら、ホクネット創設のために、各方面にヒアリングやら協力のお願いに歩いていました。

事務局長としてやりがいのある点、ご苦労されている点は?

大嶋 やりがいはありますね。というのも、最初は何もなかったんです。ホクネットの事務所開きの日、あったのは机とテーブル、ほんの少しの事務用品だけでした。それから会員名簿や会員さん向けニュースレターなどを一つひとつ作っていきました。
 だから前例踏襲はゼロです。大変だと思う間もなかったです。

 苦労というほどではありませんが、団体訴訟制度はできたばかり、監督官庁の消費者庁も若い省庁ということで、消費者団体への支援のあり方が定まらない。なかなか先が見通せず、不安定な運営になりがちでした。
 ただ、よかったのは人材に恵まれていたことです。ほんとうに善意の結集のようなところがありました。そうしたマンパワーに支えられ、いまがあります。

消費生活アドバイザー資格を取得したきっかけは?

大嶋 もともと、消費者運動に、この言葉はいまや死語になりかけているかもしれませんが、そういった活動に非常に興味がありました。
 消費生活を向上させるために自分に何ができるのか。そんなことを考え、消費者協会および生活協同組合などで活動するなかで、消費生活アドバイザーの資格を取得し、スキルアップしたいと思うようになりました。自分がやっている活動にプラスできる知識を得るために資格に挑戦してみようと。

 消費生活アドバイザー資格試験の勉強は過去問を中心にしました。最初は半分くらいしかできなくて、ショックを受けましたが、間違えたところは資料を調べ、何回も繰り返し解いているうちに、正解率がどんどん高くなっていきました。

 私は好奇心旺盛といいますか、現在も通信制の大学で法律を学んでいます。大変ですが、いまの活動をさらに進化させられるよう勉強したいです。仕事に直接結びつかなくても、自分自身にとってプラスになっていくと思うんですね。

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