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活躍する消費生活アドバイザー

消費生活アドバイザーについて、うかがいたいと思います。取得を目指されたきっかけは?

川口 日本ヒーブ協議会の関西支部長をしていた当時、他団体の支部長や行政の方と交流をするなかで、自分の知識の無さを改めて感じたことがきっかけとなりました。それまではずっと商品開発畑で仕事をしてきましたが、消費者問題を本格的に学ぶ機会がなかったのですね。
 NACSに入って消費者団体や消費生活相談員とも交流し、企業のなかでは得られない知見を得たいという気持ちもありました。

 どうしても1回で合格したかったので、がんばって勉強時間をつくりました。6〜7月は、通勤時間はもとより、出張の飛行機の中でも往復2時間、みっちり勉強。土曜日は稼働日でしたが有給休暇を取り、NACSの講座を受講。日曜日は7時間ひたすら勉強。8〜11月はNACSの講座はないので、朝5時起きして1時間の勉強をプラス。NACSの直前模擬試験対策講座、論文・面接対策講座ももちろん受講しました。これらの講座は本当に役に立ちました。一人での受験勉強はなかなか続きませんから。それらで、トータル500時間つくりました。これは、3か月分の労働時間です。

 自分なりに勉強を楽しめるように、工夫もしました。
 バインダー式のマイノートをつくり、カラーペンを使ってカラフルに書き込んでいきました。2次試験の論文対策に向けて、手書きに慣れなくてはいけないと思ったのです。仕事ではすべてパソコンを使っていますから、漢字が書けない心配がありました。
 私は法律や経済分野が苦手で、かなり真剣に勉強しましたが、苦手な科目はやはり最後まで苦手なままでした。そこは、選択と集中で乗り切ることにしました。「得意科目は8割、苦手科目は5割得点!」と方針を決め、ダメと思った問題は、鉛筆を転がそうという気持ちでした。

消費生活アドバイザー試験勉強用マイノート

消費生活アドバイザー資格が役に立ったことはありますか。

川口 いろいろなところで役に立っています。
 食品関連の法令だけでなく、景品表示法や製造物責任法などを改めて学ぶことで、品質向上活動でのバランス感覚がもてたような気がします。「ここまでは最低限。お客様の視点から考えたら、ここまでできていなければ」といった感覚ですね。
 思わぬところで役に立った分野もあります。オフィス移転の際のプロジェクトでは、住生活分野が役に立ちました。CSR関連の仕事では環境分野や容器包装リサイクル法などの勉強が、また調査関係の業務では経済統計や生活経済などが役に立ちました。衣生活分野はプライベートで役に立っています。

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 今までずっと商品まわりの仕事に携わってきましたが、どんな業務でも常に“会社にとっての意義”を意識して、自分自身が最終の決裁者のつもりで仕事をしてきたつもりです。これからもこのスタンスは変えずに、自分でないとできないこと以外はメンバーに任せて、私自身は常に新たなことにチャレンジしていきたいと思います。
 まずは、従業員が誇りを持てる会社に、そしてES(従業員満足)・CS(顧客満足)の向上が企業の成長につながるビジネスモデルづくりに、引き続き挑戦していきます。

(取材:2015年6月29日)
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